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学級崩壊から立ち直るきっかけ

「しんどいな」
「こんなクラスを作りたかったわけじゃない」
「もっと学べる、もっと遊べるクラスにしたかった」
どんな先生だって、そして、いくつになったって、そのように思うことはあります。
児童も、保護者も、同僚も、人間。
先生も人間です。
人間関係があれば、しんどさは付き物ですから、誰にだってあり得るのです。
※喜びもありますが、今回はテーマが学級崩壊なので…
もしそんな状態になってしまったら、どうしたら良いのか。
今回は学級崩壊がきっかけとなりサークルで学び始めた方の体験談を紹介します。
初めは気のせいだと思ったのですが、違いました。
その件について、怒りに任せて数人を叱ってしまったのですが、それからもっと悪くなりました。
授業中に誰を指名をしても無視。
かなり詰めて指名しても「分かりません」と小さな声で回答。
この前は児童から「分からないように授業して、私たちを困らせているんですか」と言われました。
高学年女子児童と男性教員というのは、距離感が難しいですよね。
どの年代の先生に伺っても「難しい」と返答されます。
その距離をどうやって適正に保つかで、多くの先生が挙げられるのが、
『清潔さ』
です。
わかりやすい授業をすることで「私たちの担任は賢い」と1週間に一度でもよいから思ってもらうこと。
毎日、同じようなジャージやヨレヨレの服ではなく、清潔さを感じさせるような服装をすること。
ポケットからいつも綺麗なハンカチが出ること。
そんなちょっとしたことの積み重ねが、結局近道なのだそうです。
ちなみに、この先生は、この年度にサークルへ参加し始めることはできませんでした。
それだけのゆとりがなかったのです。
でも4月になって「また同じことを繰り返したくない」とTOSSサークルへ通い始めました。
今では、かなりのお力をつけ、力技で押していくのではなく、
衝動的に、突発的に、動いてしまうんです。
授業中、突然野球の話をし出したり、ロッカーに教科書を取りに行ったり…
休み時間が終わっても帰ってこなかったり…
4月当初はそんなところも子どもらしくて可愛いなぁ、と思っていました。
でも、5月が過ぎた頃から指導が通らなくなって、1学期末にはクラス全体に広がってしまいました。
そういうお子さんって、いわゆる「子どもらしい」という言葉に当てはまるので、本当に可愛いですよね。
でも、その可愛さって教師の指示が通るうちだけかと思います。
この先生のように、指示が通らなくなってしまい、その雰囲気が広がっていくということは、よく聞く話です。
こう言った場合は、線引きが必要だったのかもしれません。
児童がロッカーに物を取りに行きたい時を例にします。
でも、ロッカーにものを取りに行きたい時はある。
勝手に行ってはいけない。
許可をもらえば行ってもいい。
許可をもらえない時は理由を聞いてもいい。
こう言ったルールが線引きです。
4月当初、少し手間はかかりますが、こうした線引きが学級をよりよい方向に向かわせるルールとなります。
この先生は、5月に行われた『TOSS全国1000会場教え方セミナー』をきっかけにしてサークルへ参加するようになりました。
2学期から、先ほど紹介した「線引き」を意識し、少しずつではありますがクラスがよくなってきているそうです。
50代女性、私(20代男性)、20代女性(私よりも若い)です。
女性の先生同士の人間関係がよくありません。
子どもにも何となくその雰囲気は伝わっているだろうな、と感じていました。
6月に運動会があるのですが、その指導の中で先生同士の意見がぶつかってしまい、50代女性教員が、
「それならA先生(20代女性教員)の好きにしたら」
と子どもの前で言ってしまったのです。
それから学年全体が、保護者・管理職、もちろん子どもからも、言葉であったり、態度であったりと様々ではありますがクレームだったり、距離を置かれるといったことが出てきました。
やりにくくて仕方ありません。
直接、指導力やトラブルが原因ではないのですが、実はこういうケースが増えてきています。
TOSSサークルで学ぼうという方の中でも一定数「同僚との関係が…」とおっしゃる方もいます。
こういう場合は、
・気にしないようにする
・とりあえず自分のクラスをきちんとする
といった基本的な対応はありますが、どの立場でもかなり難しいです。
サークルへ来ようと思った方も、
「ちゃんと教育の話ができる方と会いたかったから」
「そんなのよりも、とりあえず息抜きで来てみました」
なんていう方が多いです。
みなさんがサークルに来られておっしゃることは、
ということです。
しんどいことも、辛いことも、あります。
しかし、それは誰にだってあることです。
だからこそ、元気がある場所へ行って、いつもとちょっと違うメンバーと学ぶ。
そういうことも大切ではないかなと思います。
もしよろしかったら、近くのサークルを調べてみてくださいね。
TOSSサークルって何? サークル

TOSSサークルは、教師や教師を目指す大学生や社会人が自主的に行なっている学習会です。
授業や生徒指導をよりよくできるようになりたい、明日の授業で困っている、教員になってから即戦力となれるような力をつけたい、ボランティアに興味があって参加した、など様々なきっかけで仲間となり、一緒に学んでいます。
全国に約700のサークルがあり、週1回〜隔月1回程度のそれぞれのペースで実施しています。
学習内容は様々ですが、例えば、次のようなことをしています。
・「初めての英語活動」などのようにテーマを決めて授業を作るテーマ別模擬授業
・運動会や学芸会などでの指導アイディア学習
・日々の学級通信の交流
・生徒指導案件での個人情報にかからないレベルでの相談
・成績所見の書き方
・教員採用試験の模擬授業
お近くのサークルで上記のことを学びたいというお話をしていただければ、きっと皆さんと共に学ぶことができるかと思います。
TOSSサークルは、
です。
原則というのは、会場費や資料の印刷代などを参加者で支払うことがあるからです。
そのような費用徴収をする場合でも、1,000円以下です。
大学生の場合は、半額程度にする学割を行っていることもあります。
※全てのサークルではありません
いずれにしても安価で学ぶことができます。
また、その支払いも「月謝○円」のような形ではなく「行くたびに○円」というわかりやすい形となっています。
行ってみようと考えても、二の足を踏んでしまうことってありませんか?
「ちょっと怪しそうだしな」
「一回行ったら、ずっと行かないと…」
「こういうの初めてで行きにくい」
会って当たり前だと思います。
この文章を書いている私も同じように考えていました。
行って初めて、基本的なルール?のようなものを教えていただきました。
です。
学校教員をしていたり、目指していたりすると、どうしても行けない時期やタイミングの時があります。
・トラブル対応時
・ご自身や家族の体調不良 など
そんな時に無理して行っても学ぶことはできません。 ご自身のペースに合わせて、学びたい内容を一緒に学んでくださればと思います。
ぜひ、行ってみたいサークルをチェックして、「サークル見学」から問い合わせをしてください。
サークルには様々な方がいます。
学級崩壊を起こしているが、それでも子どもたちのことが大好きでがんばりたい先生
違う環境でも学びたいなと思っている先生
今年こそはと思い、試験に向けて努力を続ける講師の先生
他業種で働いているが先生を目指している社会人
教員に憧れ、教員養成系大学で学ぶ大学生
様々な方があなたをお待ちしております。
自身の向上のため、子どもたちのため、一緒に学んでいきましょう。
お会いできることを楽しみにしています。
さらに詳しく知りたい方は 「TOSSオフィシャルサイト(外部リンク)」 をご覧ください。
サークルでの学びは教師の骨組みをつくる サークル

いまから30年前。
新規採用1年目の私は、4月初めの初任者研修を終え、期待いっぱいに新年度の始まりを迎えました。
授業開きには自己紹介をしました。生徒たちは集中してきいていました。
「なんとかなる」と思いました。
授業が進むうちに、生徒はつまらなそうな顔をし、おしゃべりを始めました。
一方で発問をすると黙ってしまいます。
話を進めるとまたおしゃべりが始まるのでした。
その繰り返しで、2学期後半には授業が成立しなくなっていきました。
とにかく授業をなんとかしたいと思い、書店で本をさがしました。
小さな書店の隅のわずかな教育書コーナーで、吸い寄せられるように手にしたのが、
でした。
教員養成大学でも教わったことのないことばかりが書いてありました。
書いてあるとおりにやってみると、生徒の動きが変わったのです。
そこから関連の本を片っ端から読みました。
セミナーにも出かけました。
たくさん学んで授業がうまくなった気がしました。
しかし、本に書かれていないことは依然としてうまくできません。
書いてあることでもうまくいかないことがありました。
なんとかしようと、さらに本をさがしセミナーに出かける日々でした。
セミナー案内のハガキに「サークルに来てみませんか?」とお誘いが書かれるようになりました。
セミナー会場でも直接お誘いを受けました。
それでも本とセミナーの学びだけを続けました。
本やセミナーで学んだことと、自分が考えてやることでは、明らかに生徒の反応が違いました。
自分が考えたものはうまくいかなかったのです。
雑誌の原稿依頼が来ました。
社会科研究の機関紙でした。
どうにか書き上げたが、出来が心配でした。
サークルの案内に「原稿の検討もやっている」と書いてあったことを思い出しました。
思い切って検討をお願いし、メールでデータを送りました。
(当時はサークル例会の場所と自宅が離れていて、文書だけの参加をすすめられていたのです)
FAXが返送されてきました。
サークル例会の検討を経て、いたるところにら修正の書き込みがしてありました。
「あれもこれも書きすぎ」というアドバイスがいちばん響きました。
基本を勉強する必要を痛感した瞬間でした。
本とセミナーだけでは得られない学びの場があることを実感しました。
サークルの例会に出てみようと思いました。
「授業の腕をあげる法則」と出会ってから8年が過ぎていました。
勇気を振り絞って例会に出た私を、サークルのみなさんはあたたかく迎えてくださいました。
生徒の発言の対応
指導案の書き方
資料の作り方など
毎回授業のことを
具体的に教わりました。
「明日の参観授業をどうにかしたい」というニーズにも、すぐに役立つアドバイスをいただいきました。
毎回学級通信の交流があり、実物で書き方を学びました。
授業だけでなく、職場の悩み、家庭の悩みなども相談に乗ってくださいました。
ときには手紙の書き方、メールの書き方、異業種の方と会うときの作法も学びましだ。
本やセミナーだけでは得られないことが具体的に学べる。
それがサークルです。
定期的にあるサークルの例会を基礎に、さらに本やセミナーで学ぶ。
いつしか学びのスタイルが変わっていきました。
サークルで志を同じくして学ぶ仲間をもつことは「宝くじで当たるくらい」貴重です。
学びの場を求めている方は、せひお近くのサークルをさがしてみてください。
どこでもあたたかく迎えられるはずです。
『現場の先生のための学会』に参加

教員をしていて「学会」に参加するなんて思ってもみませんでした。
第33回日本教育技術学会京都大学第会。
今回は幸運なこと?にその学会に「事務局員の一人」として参加させていただくことになったので、せっかくなので取材も兼ねさせていただきました。
学会というと「大学教授のため」のものというイメージが強く、私には縁がないと思っていました。
事前に受けた説明では、少し違いました。
様々なお立場から発表いただくことが大切。
でも、それと同じぐらい現場の先生方が、何を課題に思い、その解決策を試み、研究しているかを実践発表いただくことも大切。
このように説明を受けました。
一言で言うと、
なのかなと言うイメージでした。
確かに副題を見てみると、
〜近未来で活躍する人材を育てるSTEAM教育を中心に〜
となっています。
『教師の授業力』なんて、まさに現場の視点です。

人・人・人…です。
北海道から沖縄まで、約500名の方が参加。
来場者の方から話しかけられました。
ベテラン教員っぽい方です。
えーと、その価値、わからないです。
ごめんなさい。
その場は乗り切り、スタッフにあとでコソッと聞いてみました。
と言うことでした。
ちょっと自覚が足りませんでした。
もちろんサボっていた訳じゃないですが、何というか改めてスイッチが入りました。
メイン会場での講演は、次のような内容でした。
②堀田龍也先生の講演(東北大学教授)
③出版社から見た先生方の発表
④海外の視察報告
⑤シンポジウム「近未来で活躍する人材を育てるための指導力」
①は実際にステージに子どもたちと先生が立って授業をします。
このような形式を『提案模擬授業』と言うそうです。
聞くと「模擬授業」と言う言葉自体がこの学会から生まれたとか。
ほとんどの教員採用試験で「模擬授業」が行われている中、その言葉の始まりを見た気がしてうれしくなりました。
それにしても、500人の先生の前で授業。
先生もですが、子どもたちもすごい!
「いつも通り」に授業を受けていました。
②堀田龍也先生の講演は、新しい情報って必要だな、と思いました。
学校は一言でいうと「アナログ」です。
でも、実際は「デジタル」が進んでいる世の中です。
この記事もノートと鉛筆じゃなくて、パソコンで作成しています。
そう考えると、時代に合わせた学習方法、効率的な仕事のツールがこれから入ってくるのは自然なことなんだろうな、と感じました。
③④は外して…
(事務局のお手伝いでいなかったんです)
⑤が私には面白かったです。
シンポジウム「近未来で活躍する人材を育てるための指導力」
いろんな立場の方がいます。
大学の先生、
小学校の先生、
それだけじゃなく、
ラグビーワールドカップ2019の方もいらっしゃいました。
組織委員会事務総長代理というお役職の西阪昇先生です。
当たり前ですが、職員室内での雑談じゃありません。
でも、そういうあったかい雰囲気の中で進みます。
結構厳しいことも、これからどうする?という課題も話しているんだけどな、と内容よりも、その空気感の方に圧倒されました。
分科会もいくつか覗きました。
「すごいなー」と思ったのが笑顔。
発表者の皆さんが笑顔なんです。
分科会とはいえ、各会場100名以上いる中でこれだけの笑顔ができるって…
私は多分凍ります。
内容も面白かったです。
という分科会。
今、進んでいる学校の様子を教えてもらいました。
同じ日本の学校にあるとは思えません。
・学級通信をアプリで配信
・タブレットを使った授業
・職員会議資料の全てを持ち歩けるデータ保存方法
でも、これが珍しいとかすごいとかじゃなくて、近未来の日本の学校の姿と聞いてビックリ。
まだ時間がかかるかもしれませんが、海外事例などを聞いていると、そう遠くないのかな、とも思いました。
次回は関東での実施とのこと。
今度は一参加者で行ってみます。
ボランティアとはいえ、事務局だと全ては見られませんでした。
違った視点からは多くのことが学べましたが、全部を学びたいとも思いますので。
初めての学会。
思ったよりもハードルが低くて楽しめました。

…帰路は雨でした…
『仕事術』を知って「時間がない」から脱却する サークル

毎日が学校と自宅の往復。
帰りも20時より前なんてほとんどない。
サークルには興味があるけど無理。
そういう方こそ、月に一度の『早帰り』をしてみませんか。
というのもサークルでは、授業だけどはなく、
も学べるからです。
仕事術というのは、

職員室に戻ると机上に回覧が置いてある。
挟まれている文書はなかなか分厚そう。
ちょっとお茶を飲んでから腰を据えて読もう。
そんな時はありませんか?
回覧は重要度で判断しましょう。
要押印の学年会計などの文書は座ってお茶を飲む前に回覧。
赤入れが必要な学年便りなどはお茶を飲みながらチェック。
ほんの少しのことですが、気をつけると、机がキレイになり、仕事がはかどります。
筆記用具の中にスタンプ型ハンコを入れておくのも効果的です。
各教科の進度確認、
学年便り、
行事の打合せ、
宿題プリントの共有…
学年間の打合せは細々としたものが多いです。
これらを全て放課後にやると時間がいくらあっても足りません。
そこで、次のような時間を使って、少しずつ進めてしまいます。
5分休みや昼休みにどちらかの教室へ行って打合せ
全校集会の隙間の時間
話の内容によっては難しいこともありますが、大抵の場合は大丈夫なはずです。
普段からコミュニケーションが取れる体制が取れていると、座って行う学年会が目に見えて減っていきます。
持ち帰り仕事のほとんどが丸付けやコメント書きということも多いそうです。
これを軽減できたら、働き方に直結しそうですね。
まずは分類してみます。
②テスト
③授業のチェック
④作文のコメント
大きく括るとこのような感じです。
それぞれについて考えてみましょう。
4月。
初めの段階からがんばらず、無理なく続けられるくらいの丸付けの量を子どもたちに伝えておきましょう。
それで疲弊してしまい、授業準備ができないのは本末転倒です。
テスト中に丸付けができる環境づくりを考えてみましょう。
テストで大切なのは、不正をさせない、という視点だけではありません。
消しゴムを落としたり、忘れたりしていたら、そっと手助けするようなことも大切です。
そういったことができるように、一定時間が過ぎたら、丸付けをするというシステムを教室で作れるとかなり楽になります。
授業終了後に集めて、翌日返却するだけが方法ではありません。
例えば、算数でしたら、要所の一問だけを丸付けをする。
これなら1人2~3秒です。
45分間分からないままでいさせるよりも、ずっと学習効率もよいです。
長文コメントをする時。
短文コメントをする時。
月日のみの時。
3種類を使い分けるとあらかじめ宣言しておくと、そういったことも可能です。
丸付けやコメントは、仕組みづくりがポイントになります。
こうして紹介をしていますが、全てお試しください、とは思っていません。
ご自身のワークスタイルや学校の仕組み、子どもたちの様子に合わせて、選択していただければと思います。
大切なのは『こうしたことは知らないよりも知っておいた方がよい』ということです。
サークルでぜひ「使える仕事術が学びたい」とおっしゃってください。
どのサークルの先生も一定期間、学習会を続けています。
学生、20代、パパママ、管理職…立場は様々ですが、皆さんと同じように時間がもっと欲しい、どうしたら良いのか、と悩んできた人たちばかりです。
きっとお役に立てることがあるかと思います。